物語 / 基本情報

第壱部 怒門編

第1話「真なる夜明けは近い」

"神国トラストリム"と呼ばれる唯一の巨大国家が文明の中心となり支配する世界――
工業的な近代科学文明と、精神的な宗教文明が融合した様式を持つ神国トラストリムは、
人間を"神人類"と呼ばれる上位階級が支配し、
厳格でありながらも文明的な階級社会を形成していた。
だが、この世界には神人類も手を焼く程の問題が存在していた・・・

大地の穢れから発生するとされ、
神々や人間、文明を本能的に襲う魔物"ゴーマ"。
何の力も持たぬ人間たちは、日々ゴーマの襲撃に脅かされながら
神にすがって辛うじて生き残っている有様だったのだ。
神軍を指揮する8人の神々―アスラたち"八神将"は、
ゴーマの根源たる"ゴーマ・ヴリトラ"と血戦を繰り広げ、
辛くも勝利を収める。

第2話「復讐するは我にあり」

アスラたち八神将の活躍によってゴーマ・ヴリトラを退け、
束の間の平穏を得た神国トラストリム。
だが、神国トラストリムを司る神皇が暗殺され、アスラがその犯人に仕立て上げられてしまう。
全てはかつての同胞である、八神将たちによる企みだったのだ!

愛娘は八神将に捕らえられ、妻ドゥルガも殺害されてしまう・・・

八神将たちの手でトドメをさされ、天から地に堕とされたアスラは、
薄れゆく意識の中でかつての同胞への復讐を誓うのだった!

第3話「ただの地獄だ」

アスラは殺されたはずだった。
しかし気づくと、そこは茫漠とした空間。
どこまでも続く高い塔があるだけだった。
記憶はおぼろげで、自分が誰かすらわからない。
そこに現れた金色の蜘蛛が語りかける。
今はこの塔を登れと。
その言葉を聞いてか聞かずか、アスラは登り続ける。
フラッシュバックする記憶。
耳に焼き付いて離れない声は一体誰のものか――
そして、目覚めたアスラが見たものは荒廃した大地の姿だった。

第4話「何をしたか言ってみろ」

甦ったアスラが彷徨いついた先は、
人類たちが細々と暮らす小さな村だった。

その村にほどなくゴーマが出現。
ゴーマを迎え撃つアスラだったが、
そこに神国軍が現れる。 村人もろともゴーマを蹴散らす神国軍。
アスラは猛り、神国軍に襲いかかる。
雑兵を打倒したアスラの前に、
かつての同胞ワイゼンが飛来した。
七星天を名乗り、
アスラを愚弄するワイゼン。
ワイゼンの言葉が娘ミスラに及んだ時、
アスラの理性は振り切れた!

第5話「哀れな漢だ」

アスラの予想外の反撃にあい、
ワイゼンは惑星に匹敵するほどの肉体へと巨大化する。
巨大隕石の如き驚異の指落としがアスラに迫る。

その凄まじいまでの圧力に、アスラは潰されたかに見えた。
しかし、その指が持ち上がる。
全てを思い出したアスラの一撃が炸裂、ワイゼンの断末魔が木霊する。

力を使い果たし倒れるアスラの前に、
かつてのライバル、ヤシャが姿を現す。

第6話「見たくない面だ」

両腕を失い、満身創痍のアスラだが、かまわずヤシャに挑みかかる。
ヤシャの実力はまるで次元が違った。
あのワイゼンすら退けたアスラを赤子の手をひねるようにあしらう。

しかし、ヤシャの傲慢な一言に、アスラの怒りが爆発する。
アスラの頭突きが炸裂し、ヤシャの仮面がぱたりと地面に落ちる。
そこにあったのは、憂苦に歪む男の顔。

直後、ヤシャの手刀がアスラを切り裂いた!

第弐部 破道編

第7話「この子にただ幸せな」

アスラの意識は再び茫漠とした
はざまの世界へ飛ぶ。

金色の蜘蛛は、アスラに語りかける。
蜘蛛の言葉に導かれるかのように、もう戻らない過去を思い出すアスラ。
その最中、アスラの耳に届いた赤子の泣き声。

聞こえるはずのない声に蜘蛛が狼狽する中、
それは次第に大きくなっていく。
それが耐えきれぬほどに高まった時、
アスラは現世で目覚めるのだった。

第8話「それは俺がやる事だ」

ヤシャの無慈悲な一撃がアスラを両断してから、どれほどの年月が経ったものか、
石化したアスラの骸は辺境の村にひっそりと安置されていた。
そこで祈る少女の眼前でアスラが目を覚ます。

時同じくして現れるゴーマの群れ。
ゴーマを迎撃するアスラだったが、
七星天カルロの軍勢が現れ、
救いだと告げ、無抵抗の村人ごと
ゴーマを焼き尽くしていく。

アスラは荒れ狂い、神国兵たちを蹴散らす。
倒された神国兵に、アスラの行いを真似るように
少女が追い打ちをかける。
その姿に驚きつつ、アスラは少女を制し、
カルロの元へと躍りかかった!

第9話「世界の話は聞き飽きた」

村を焼いた神国軍の船団目指し飛び上がるアスラ。
激しい砲火を潜り抜け、手近な涅槃船に飛びこむ。

ブリッジを目指して走るアスラは、その途中でため込まれたマントラを発見する。
それは刈り取られた人間の魂によるものだった。
感情を爆発させ、カルロの伽藍船に乗り込むアスラ。

船を自爆させて逃げようとするカルロを捉えた。
大義について語るカルロだったが、最早アスラに問答は通じない。
憤怒の拳がカルロを叩き潰す!

第10話「さて死合おうぞ」

カルロを倒したものの、大きくダメージを負い、気を失っていたアスラ。
目を覚ますとそこは温泉。
アスラを運び、傷を癒させたのは誰あろう七星天のオーガスであった。

在りし日について語りだすオーガス。
そして、話が終わった時、二人は立ち上がる。雌雄を決するために!

第11話「貴公は貴公の道をゆけ」

もはや常人の介在を許さぬ神域に到達した戦いは、
激化の一途をたどる。
勝つのはアスラか、オーガスか。
その結末は、神ですらその結末を知るすべはない……

第12話「奪うだけの神などいらぬ」

怒る。
ただ純粋に。
アスラは怒る。

第参部 夜鏡編

第13話「俺は大義をとったはずだ」

第14話「神こそその手を汚すべし」

第15話「七星天のヤシャはここまでだ」

第16話「我抗う故に我あり」

第17話「怒りに捧げる覚悟はあるか!」